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コラムColumn
パソコンは新品がいいのか中古でいいのか？
お客様の所に伺って、いろいろなお話をさせて頂いている中でよく出る話題として「パソコンは新品を買うべきか、中古でいいものなのか？」というものがあります。
私個人の見解としましては、出来れば新品を買うのが安心だと思っております。
それには様々な要因があるのですが、まず何故中古は勧められないのかというお話からさせて頂きます。
中古のパソコンのメリットとしては、当然新品に比べて「価格が安い」という点が上げられると思いますが、はたしてその価格面での安さが総合的に考えて大きなメリットとなりうるのかという問題があります。
過去にいろいろなお客様のところに伺った際に、当然ながら新品のパソコンを購入された方だけではなく中古のパソコンを購入されてお使いの方も多くいらっしゃいましたが、まず問題点として上げられるのは、その中古のパソコンが安心して使える状態なのかどうかという点なのです。（販売している業者がどこまでやっているのかという事でもありますが・・・）
もし当社が中古のパソコンをお客様に販売すると仮定した場合（基本的に現在はやっておりませんが）、必須となるのが以前使っていたユーザーのデータの完全末梢だと考えます。（個人情報の漏えい等いろいろな問題がありますよね）
というのも、パソコンのデータというのは単に「ゴミ箱」に入れて「ゴミ箱」のデータを削除したとしても、本当の意味での削除にはなっておらず、特殊なソフトを使えば読みだす事が可能なんですね。
ではどうすれば完全に抹消できるかと言えば、特殊なソフトを使って「物理フォーマット」をかける（通常のフォーマットは論理フォーマットといい、データは完全には初期化されません。「フォーマット」とはハードディスクの初期化と考えてください）か、専用ソフトを使って、無意味なデータをハードディスク全体に書き込んで、データの復旧を不可能にするという手法を使うしかないでしょう。
いわゆる初期化（リカバリ）をしたとしても、データそのものは残ってしまうのです。
当然ながら、作業は簡単には終わらず、最低でも数時間〜下手すると一晩かかっても終わらないなんてケースもあります。
しかしながら、一般に中古パソコンを販売している業者で、そこまでの処理をしている業者はあるのでしょうか？（というよりやっている業者を見たことがありません(笑)）
何故ならそのような作業を行えば、当然ながら手数料が販売価格に跳ね返り、中古としての価格面でのメリットがなくなってしまうからです。
別に前に使っていた人のデータが残っていたとしても、使用上さし障りなければ問題ないんじゃないか？と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、例えばそのパソコンがウイルスに感染していた場合はどうなるか・・・実際に中古パソコンにウイルスが混入していた事例を見たことがあります。
ひどい例になると、前に使っていた人のインターネットやメールの設定をそのままにして販売していたなんてケースもありましたね。（つまりリカバリすら行っていないという事・・・ぶっちゃけ論外というか、非常に悪質な業者ですね）
あと使う側としては気付きにくい点ではありますが、お買い上げになったパソコンに入っているWindows等のソフトが正規品であるかどうかという問題も出てきます。（ある業者は意図的に違法コピーしたソフトをインストールして販売していた・・・という事例も見ています。あえてどことは言いませんが・・・南魚沼市内の業者です）
当然ながらそのようなパソコンではメーカーからまともなサポートなど受けられるはずもありませんし、何か問題が発生した場合に、余計な費用がかかるのは言うまでもありません。（状況によっては対処不能なケースもあり）
この話は行きつくところ、業者のモラルになってくるのだとは思いますが、パソコンを中古として買い取ってもらう際、あるいは処分を委託する際に、明確に「お客様のデータについては一切責任を持ちません」などと契約書に明示しているところもありますね。まあ〜言い方は悪いのですが、「手抜きだな〜」という見方をしてしまったりもします。
もしご要望があれば、中古品として業者に下取りする前に、データの完全末梢等の作業を承らさせて頂く事も出来ますが当然ながら有償対応となりますので、その旨ご了承願います。
専用のソフトも売ってますので、それらを利用するのもいいかも知れませんね。
一番いいのは物理的に破壊する（ハードディスクを取り外して五寸釘等で貫通するまで穴を開ける・・・等）のが確実ではありますが・・・下取りはしてくれないでしょうね・・・状況によっては引き取りも断られるかもしれません。（某Ｊ新電機はダメだそうです。(~_~;)）
別の問題点としては機械としての寿命の問題が上げられます。
中古パソコンと一口に言っても、その仕入れルートには様々なものがあるでしょう。
例えば「試しに買ったのはいいんだけど、ほとんど使わなくて邪魔になってるから売った」というケースです。
これは機械的な劣化が少ないと言えますので、買う側としてみれば非常にいいパターンではありますね。
次に「さんざん使い倒したんだけど、物足りなくなったから最新の高性能のパソコンを買った。今までのは要らないから売ってしまおう」というケース。
この場合はそれまでの使用環境が、かなりキツイと考えられますので、あまりお勧めできません。とはいえ一般的なユーザーは判別しようがありませんね。
このパソコンの場合は、ハードディスクやマザーボード・電源ユニット等の部品の製品寿命が、あとどれだけ残っているのかが勝負になります。
もし壊れたら・・・決して安くは上がりませんので、その辺は覚悟の上でということになりますね。
最悪なのは企業が使用していて、パソコンの入れ替えで大量に買い取らせた。あるいはリースアップしたものをそのまま放出したというケースのものです。
中の部品を交換するなどしてリビルトしてあるのであれば問題は少ないと言えますが、もしそうでなけれぱいつ壊れてもおかしくないものを買ってしまった・・・という事になります。
当然ながら会社などでは、一日中電源を入れっぱなしで使い倒してるわけですから、機械的な寿命などとっくに越してしまってるものもあるかもしれません。（ちょっと耳にした話ではありますが、メーカー側としては業務用途で使用した場合の製品寿命は「2年！」と想定しているらしいです）
年式の割に異様に安いパソコンは、ほとんどがこのパターンに当てはまるのではないでしょうか。
「壊れたらまた中古の安いのを買えばいいや」とか「直せば使えるんでしょ？」とか考えてる方もいらっしゃるかも知れませんが、トータルで考えた時に、果たして中古の方が新品より絶対に安いと言えるのでしょうか？
まして最近はパソコンの低価格化にはめざましいものがあり、5〜6万円でそこそこの性能の新品パソコンが買えるようになってきております。（安いパソコンはソフトが少ないというような問題ももありますが・・・）
また機械的な寿命だけではなく、ソフトにも寿命があるというのも知っておいて頂ければと思います。
極端な話ですが、「これからインターネットやメールを始めたいんだけど、別に高性能な新品パソコンなんて要らないから安い中古でいいや」という事で、買ったパソコンに搭載されているウインドウズのバージョンがマイクロソフトのサポート切れのＯＳだったりしたら・・・・
そんなパソコンでインターネットやメールなんかしたら、ウイルスに感染や不正侵入の被害にあう可能性が高くなるというのは皆様もご理解頂けるのではないでしょうか。
Windows XPは2014年4月でサポートは終了しておりますし、VISTAは2017年4月で終了、7は2020年1月で終了となります。詳しくはこちらをご覧ください。（ご存じですか? いまお使いの Windows のサポート終了期限←マイクロソフト社のHPです）
「セキュリティーホール」という言葉を聞いたことのある方も多いかとは存じますが、サポートの切れたＯＳを使い続けるという事は、車検の切れたボロボロの車で運転をするようなもんだと思って頂ければ結構です。
「セキュリティーホール」を塞ぐというのは、ＯＳの不具合を修正するということであり、そのまま放置すれば様々な危険性が高まっていくのは当然のこととなります。
いつウイルスに感染等の被害にあってもおかしくないという事なのです。
ウイルスやインターネットにおける危険性については別項目（インターネットは危険？？） でお話しさせて頂きます。
結論としましては、もし私なら絶対に中古パソコンには手を出さない・・・という事でしょうか。
ご自分でハードディスク等の消耗部品を交換したり、ＯＳを新規にインストールしたり出来る方であれば、問題ないとは思いますが、果たしてコスト的にメリットがあるかどうか・・・
そこから先の判断はお客様にお任せしますが・・・
2015/5月更新